揉みの生活

旅先でマッサージ店に入ったら担当の人が私おとといは講習でそっち行ってましたよと言うので、へえ支店があるんですかと訊いたら、いえ、ウチの店では出来ない施術なんだけどマスターしたいのがあって別な会社の講習に行ってたんです、と返って来たことがある。マッサージ業界はスキルを増やしながら店を移ったり独立したりする人が多いのだろうか。その辺はよくわからないが、一見でしかも次があるかどうかわからない客相手にかなり丁寧にやってもらったように感じた。

「肩がすごい硬いですよ」

「もう何十年もこうだから気にならなくなってるんですよね」

「それ、まずいですよ」

「まずいですよねえ」

といった会話をした。