自意識の反対は無我ではなく、別な自意識

「おさびし山のうた」がとても好きなのだが、だいぶ前に『ダ・ヴィンチ』でムーミン特集か何かがあり見開きで「スナフキン的生き方」がどうのとあるのを読んで、自分の感性がえらく俗物的だったのを思い知らされたことがある。なにがしか安全な場所を確保した中高年が寅さんに憧れたり、そういう類のあれである。
ダ・ヴィンチ』の特集は自分を戒める基準というかセルフ俗物チェックとして本当に有用だとおもうけど、何かがこういう雑誌で取り上げられたとたんに興味を失うことこそがつまらない自意識なのではという中学生以来の悩みから一生逃れられずに死ぬ。